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日本サッカー協会 田嶋会長再選を考える

日本サッカー協会の田嶋会長再選のニュースを見た。

会長任期は2年で、田嶋氏は2016年から会長を2期勤め、今回3選を決めたことになる。Yahooニュースなどのコメントをみると概して批判的な声が大きい。
評議員会による投票が反対票なしであったり、候補者1人による投票であったりすることで、「組織が異常」「健全な競争が働いていない」などのコメントが見られた。また、先日の五輪アジア予選の惨敗から、「日本代表の弱体化が進む」「代表の迷走」といった、代表チームの将来を心配するコメントも多く見られた。

ここで、会長選出の仕組みを少しみてみると、サッカー協会の定款には次のように記されている。

(会長等の選定)
第36条 理事会は、会長、副会長、専務理事及び常務理事の選定において、評議員会の決議により会長、副会長、専務理事及び常務理事の候補者を選出し、理事会において当該候補者を選定する方法によることができる


今回、評議員会又は理事からの推薦を受けて会長候補者になったのは田嶋氏一人であった。7名の推薦者を得たという議事録が残っているが、定款には推薦者の人数は記載されていないので、1名以上の推薦者がいれば候補者になることができると思われる。しかし、田嶋氏の対抗馬は推薦されなかった。

ここで、会長を選ぶにあたり重要なポジションとなる評議員会や理事会メンバーについて見てみたいが、まず評議員は評議員推薦団体から1名づつ選ばれる。この加盟団体は各都道府県のサッカー協会やJ1チームやその他サッカー団体となっている。評議員の顔ぶれは各都道府県協会の会長や、J1のGM等の役職者になっている。そして、日本サッカー協会の理事はこれら評議員により選任される。この結果、理事のメンバーは各都道府県協会の上位にあたる、北海道、東北、関東、関西といった地域サッカー協会の要職者や各サッカー団体の要職者が選ばれている。

この仕組みによると、評議員や理事は各都道府県やサッカー団体の偉い人達しかなれない仕組みなっている。日本サッカー協会の会長選出に影響を持つためには、都道府県のサッカー協会の会長になるか、J1のGM以上地位を得るなしないといけない。
現在、それらの要職に付いている方々の年齢は、若くても50才を下回らず、だいたい60歳前後というのが主要年齢層だ。
サッカーに詳しい方ならわかると思うが、日本が初めてワールドカップに出たのは1998年のフランス大会で、その時のメンバーはGK小島が32歳で最年長、DF井原とFW中山が30歳でそれに続き、その他のメンバーは18才の小野を除き20代という年齢構成となっている。日本が初めて世界を知って22年が経つが、今の日本サッカー協会の評議員や理事に世界知る人間がいないというのが現実なのです。

世界基準の選手の強化、育成を行う必要があるなかで、世界を知らないメンバーばかりの高年齢層が会長を選ぶというのが今の日本サッカー協会の仕組みなのです。

もちろん、世の中には高年齢層でも改革を厭わず、常に進化を求めるリーダーも多く存在はするが、概して変化を嫌う傾向になってくるのが一般的だ。

今回の会長選出にあたり、他の推薦者なし、評議員の反対票なしという状況から、自分の地位や要職を投げ出してまで、現職会長に対して対抗馬を擁立するという行動を起こしにくい組織になっているとも言えそうだ。
一般的にではあるが、なあなあの組織で、反対意見や、悪いことは悪いと言えない組織が想像される。

ここで日本代表の監督について考えてみると、監督選出には技術委員会が関与するが、これらがどの程度機能しているかは我々にはよくわからない。素人からすると田嶋会長の意見がかなり大きいように思われる。そういう意味では、誰も田嶋会長に面と向かって反対を言えないなかで監督人事がなされているようにも感じる。

世界を見据えて戦っていく上で、世界を知らない人達で作られた協会組織に限界はないのか、新しい知見をもった新しい血を入れる必要はないのか。そういうことが議論される必要はあるように思うが、今の運営組織においては既得権を持った人達ばかりで運営されており、現体制を批判し、体制を変化させていこうという空気は生まれにくい組織であるというほかない。

確かに20代からその下の世代で、海外で活躍する選手も出てきてはいる。また、アンダー世代でも才能ある選手が出てきているのは確かだろう。そういう意味では育成の仕組みはよい方向にいっているのかもしれない。しかし、最終的には世界で勝つという目標において、よい選手の育成から如何に勝てる強いチーム作るか、その部分を強く意識したうえで、年代別を含めた代表チームの監督選定を行ってもらいたい。

五輪アジア予選では、韓国やサウジといったチームは勝てるチームを作ってきている。上手いだけでなく勝てるチーム、ここを間違うとアジアにおいても日本だけが取り残されるということが現実味を帯びてくる。